
文・写真 旅行作家 ムン・チョルジン
おすすめコース
1日目:青沙浦タリットル展望台 – 海雲台海辺列車 – 海雲台海水浴場・松林公園 - 釜山アクアリウム2日目:太宗台 – 松島クルム散策路 - 松島海上ロープウェイ - スカイパーク3日目:乙淑島・洛東江河口エコセンター – 多大浦コウニ道・夢の落照噴水 - 峨嵋山展望台
1日目
青沙浦タリットル展望台
夏に出かける釜山の旅なら、海を外すわけにはいきません。初日は、釜山の旅のポイントとも言える海雲台を中心に、釜山の海の風景を満喫する日程を組みます。まずは、青沙浦を目指します。海雲台と松亭の間にある青沙浦は、小さな港と美しい灯台のある漁村です。釜山の人々の間でもあまり知られていなかった小さな村ですが、おしゃれなカフェが続々とオープンし、海辺列車も開通したことで、今では釜山で一番熱い観光スポットになりました。海の上に20mの高さで建設されたタリットル展望台は、床が透明なガラス張りになっていて、まるで海の上を歩いているようなスリルを味わうことができます。展望台の端に立つと、青沙浦周辺の美しい自然景観と大海原が目の前に広がります。海雲台海辺列車
青沙浦に面する海岸沿いは、元々は東海南部線の鉄道が走っていた場所でした。海辺の絶壁の上を走っていた列車は今では廃線となりましたが、そこを海辺列車が観光客を乗せて走り、海雲台と松亭を結んでいます。車窓に広がる東海の青い海と海岸沿いに広がる美しい風景に、目が釘付けになります。青沙浦タリットル展望台前の駅から海辺列車に乗って次の目的地である海雲台に向かいながら、釜山の海の魅力に浸ってみてください。近くの青沙浦駅から海雲台までは、スカイカプセルに乗って行くこともできます。10mの高さに設置されている軌道をゆっくりと進みながら、夏の海のロマンを楽しんでみてもいいかもしれません。海雲台海水浴場・松林公園
海辺列車に乗って尾浦洞駅で降りると、海雲台海水浴場を見下ろすことができます。砂浜を埋め尽くす色とりどりのパラソルが、夏の雰囲気を醸し出しています。広々とした砂浜の向こうに見える冬栢島と海雲台マリンシティの摩天楼は、海雲台海水浴場でしか見ることのできないエキゾチックな風景です。冬栢島の近くの海水浴場の端には、照り付ける日差しを避けてしばし涼をとることのできる松林公園があります。空が見えないほど生い茂った松の木が林を形成していて、広々とした木陰には涼しい風が吹いています。松林のあちこちに植えられているアジサイが、夏になるとより華やかな雰囲気を演出します。釜山アクアリウム
海雲台海水浴場にある釜山アクアリウム「シーライフ」では、涼しい館内で子どもと一緒に海の中の生き物を観て楽しむことができます。8つの展示スペースで構成されているアクアリウムには、かわいいカワウソからアフリカ大陸に生息するジャッカスペンギンや分厚いくちびるを持つナポレオンフィッシュまで、250種・1万匹以上の海洋生物が暮らしています。シロワニのいる大型水槽も見どころです。サメ、ペンギン、カワウソの餌付けや、水の中で繰り広げられる海の魔法使いと人魚姫のものがたりなど多彩な公演も随時開催されているので、全く飽きさせません。2日目
太宗台
2日目は、海雲台を後にして、釜山の旧市街である影島と松島を巡ります。観光客でにぎわう海雲台とは違って、影島と松島一帯は釜山市民や釜山の旅のベテランたちが訪れるエリアです。釜山のかつての情緒がまだたくさん残っていて、何よりも港町釜山の雰囲気を満喫できるエリアなので、もっと特別な思い出を作ることができます。松島クルム散策路
影島から少し西に行くと、松島があります。共同魚市場のある松島は、韓国の水産業の歴史であり、釜山の漁業の中心です。韓国のサバの流通量の80%が取り引きされている市場で、早朝に行くと活気あふれる競りの様子を見ることができます。松島の名所である松島海水浴場は、韓国で最初に開設された公設海水浴場です。真っ白な砂浜が三日月のように広がる美しい海辺は、四季を通じて地元の人々の憩いの場となっています。海の上を歩くことのできる松島クルム散策路は、松島を楽しむもう一つの方法です。穴の開いた床の下には波打つ海が広がり、その上を歩くとスリル満点で暑さも吹き飛びます。松島海上ロープウェイ・スカイパーク
海水浴場の上を横切って岩南公園までを結ぶ海上ロープウェイに乗ると、松島海水浴場はもちろん、影島やチャガルチ一帯まで松島の周辺の風景を一望できます。床が透明になっているクリスタルキャビンに乗れば、本当に海の上を飛んでいるような気分になります。松島の沖合に浮かぶ大型船舶が見え、まるで外国の港に来ているような気分さえします。3日目
乙淑島・洛東江河口エコセンター
最終日は、釜山の西側に行ってみましょう。海と川が出会う洛東江の河口は渡り鳥たちの楽園で、様々な生き物が生息する自然の生態の宝庫です。釜山で唯一開発の手が届いていないエリアで、釜山のそのままの自然に出会うことができます。洛東江の河口に浮かぶ小さな島・乙淑島は、エコツーリズムの中心です。様々な草木が季節ごとに異なる風景を演出する乙淑島渡り鳥公園をはじめ、スポーツ施設、キャンプ場、生態探訪路などが整備されています。特に乙淑島南端にある生態探訪路は、渡り鳥の生き生きとした姿を観察できる自然学習の場となっています。洛東江河口エコセンターでは、洛東江の河口にやって来る渡り鳥についての様々な情報が手に入り、望遠鏡で渡り鳥を観察することもできます。多大浦 コウニ道・夢の落照噴水
乙淑島から車で10分ほどのところにある多大浦は、釜山で唯一の南海の海に面する海水浴場です。水温が温かく遠浅になっているので、夏になると海水浴を楽しむ人々でにぎわい、最近ではサーファーの間でも人気となっています。「多大砂漠」という別名で呼ばれるほどの広々とした砂浜も人気です。海の向こうに沈む陽がとても美しく、釜山を代表するサンセットの名所としても有名です。砂浜の裏手には広大なアシ原もあり、秋には叙情的な風景が広がります。アシ原の間に伸びる「コウニ道」は、多大浦のアシ原をより近くで体験できる散策路です。途中にある展望台に上ると、多大浦一帯を一望することができます。日が暮れて照明が灯るとよりロマンチックになるので、思わず写真を撮りたくなります。夢の落照噴水も見逃せません。なんと55mの高さまで水が噴き上がる、世界最大の地面から噴き上がる噴水です。音楽に合わせて噴水が踊り、涼をとることができます。峨嵋山展望台
多大浦海水浴場を見下ろす高台にある峨嵋山展望台は、釜山でも最高のサンセットの名所に挙げられます。海と川が出会って形成された砂州が、毎日夕方になると夕焼けに照らされて、うっとりするような風景を生み出します。建物の中はもちろん、建物の屋上にも展望台があるので、変化に富んだ風景を楽しむことができます。建物内にある展示館には、洛東江河口の地形と地質に関する様々な資料が展示されています。関連旅行
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