モスクとハラールフード
遠くて近いイスラムの味と趣
- 評価
5.0 - PV 9,467
「イスラム」といえば、何が思い浮かぶだろうか。アラジン、ケバブ、ラマダンなどのイメージしかなかったイスラム文化が、いつの間にか身近になり、イスラムの食文化「ハラールフード」に対する関心も高まっている。釜山のイスラム文化の味と趣を見つけに、南山洞に行ってみよう。
立ち並ぶマンションの間に真っ白な建物、高い柱、そして大きいドームが見える。釜山最初で唯一のモスク「韓国イスラム釜山聖院」だ。中東の建設ブームが韓国経済に大きな成長をもたらした1970年代、イスラムの国々との友好増進のためにモスクが韓国各地に建てられ始めた。1980年に完成した韓国イスラム釜山聖院は、南部地方に暮らすイスラム教徒たちの憩いの場で、異国の地での情報交換や親睦の場の役割も果たす。
真っ白な建物の中に足を踏み入れると、カーペットが敷かれた広い礼拝堂がある。華やかで規則的な天井の模様、大きな窓のあるイスラムの教義に基づいて建てられたユニークな構造が、他では感じられないエキゾチックな雰囲気を演出する。信徒ではない一般の人は、事務室で許可を得て観覧マナーを守って静かに見学しよう。
寺院でイスラムの趣をたっぷり感じたら、ハラールフードにも挑戦してみよう。イスラム教の律法で許可された食べ物を意味する「ハラールフード」は、韓国イスラム釜山聖院の近くにある2カ所のレストランで楽しめる。
トルコ料理はもちろん、店内に額縁、お皿、人形、陶器など様々なトルコ風の小物が飾られ、まるでトルコを旅しているような気分を味わえるエキゾチックなレストランが目に入ってくる。
代表的なトルコ料理「ケバブ」や、ハラール認証を受けた多彩なトルコ料理のフルコースが楽しめる。「エキメキ」と呼ばれるおいしそうなパンとスープ、「ラヴァシュ」という白い種無しパンにキュウリ、トマト、パプリカ、タマネギが入った甘酸っぱいサラダを包んで食べる。ラヴァシュにメイン料理のケバブを包んで食べてもおいしい。
羊肉、鶏肉、牛肉など様々な種類のケバブや、さっぱりとしたチーズの味が楽しめるトルコ式チーズピザ「チーズピデ」などの単品料理でも、セットメニューでも多彩なトルコ料理を味わえる。最後に出てくる温かい紅茶がトルコ料理のフィナーレを飾ってくれる。
トルコの雰囲気が漂うこのレストランとは違って、瓦屋根の下でモロッコ料理を味わえる別のレストランもある。韓国式住宅風の店内で、エキゾチックなモロッコ料理を楽しむユニークな体験ができる。
牛ひき肉のミートボール「タジン」を注文すると、パン、蒸して潰したトマト、千切りの玉ねぎ、ニンジン、ピクルスなどが付け合わせとして一緒に出される。ヒヨコマメを煮込んでディッピングソースにした「フムス」をパンにつけて口に入れると、香ばしい味が口の中に広がる。馴染みのない名前のおいしい多彩なモロッコ料理が味わえる。
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