釜山の秋に、鮮やかな光の花が咲く。広安里の海岸はもちろん、広安里の海が見える場所なら、どこも集まった人でいっぱいだ。大勢の人々の目が、広安里の海と空の花火に注がれる。そう、釜山花火祭りが始まったのだ。

ライトアップされた広安大橋が見えてくる。広安大橋に近づくほど、人波はますます増えていく。秋の冷たい海風に吹かれて花火を待っている人々の表情は、むしろ花火よりも明るい。

釜山花火祭りをもっと楽しむためには、必携アイテムがある。何よりも、保温に気をつけよう。昼間は暖かくても、秋の夜の海は風も強くて寒いので、出かける際に少し暑くても暖かいコートを着てブランケットを持っていこう。大勢の人が一斉に広安里に集まるので、一度その場を離れると、花火大会が終わるまで再び戻ってくるのも容易ではない。花火を観ながら楽しむ食べ物や飲み物は事前に用意し、トイレも場所取りをする前に済ませておきたい。

早めに到着したら、一緒に花火を楽しむ一行と食べ物をつまみながら花火の打ち上げを待つ。どんどん増えていく人々を眺めながら楽しいお祭りの雰囲気を満喫しているうちに、いつの間にか周りが薄暗くなってくる。そろそろ、花火の時間だ。

100万人以上の人々が一緒に叫ぶカウントダウンの掛け声で、いよいよ花火大会が始まる。黒い夜空に線を引きながら、打ち上げられた花火が「ドーン！」と大きな音を出して夜空に花を咲かせる。一発や二発ではなく、目に入りきらないほどたくさんの花火が織りなす饗宴だ。
広安大橋の前に停泊するバージ船から打ち上げられる花火を皮切りに、広安大橋から一発、そして広安大橋の向こうの海からさらにもう一発と、夜空を包み込むように降り注ぐ花火の饗宴が繰り広げられる。

釜山花火大会は、広安里海水浴場でなくても楽しめる。釜山のあちこちで、また別の楽しみ方もできるのだ。代表的なスポットは、マリンシティ、荒嶺山烽燧台、タルマジ峠、青沙浦などである。花火大会の規模が大きいので、釜山のほとんどの高台から見えるが、距離が遠くなるほど一部しか見えなかったり、爆発音と花火の時間差が長くなってしまう場合もある。好みや状況によって、ぴったりの場所を選ぼう。

夜の海と空、音楽と花火、そして人々の歓声と釜山の夜景が織りなす美しい秋の夜のハーモニー。それが、釜山花火大会だ。

**2023年釜山花火祭り**
2023年11月4日